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若桜鉄道SL体験運転
 鳥取県の第三セクター「若桜鉄道」は、若桜駅構内に展示している蒸気機関車(SL)の体験運転を初めて行った。

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http://mainichi.jp/area/tottori/news/20081008ddlk31040456000c.html

■若桜鉄道:SL・機関庫・手動転車台…鳥取の三セク、昭和風で客寄せ(2008年05月18日)

 鳥取県などが出資する第三セクター・若桜(わかさ)鉄道(同県若桜町―八頭(やず)町郡家(こおげ)間、19・2キロ)が、昭和初期の面影を取り戻しつつある。06年に手動転車台を復元。間もなく、SL用の機関庫も約30年ぶりに復活する。赤字のため駅舎などは建て替えられなかったが、それが幸いし、国の登録有形文化財に申請中だ。鉄道全線の施設が一括登録されれば全国初となる。
 若桜鉄道は1930年に開業した若桜線が前身。旧国鉄時代は赤字が続き、87年の民営化に伴い第三セクターで再出発した。しかし利用客は中高生が7割を占め、07年度の利用者は約50万人。若桜、八頭両町など出資の6億円の基金も、今年度分の補てんで底を突く。
 そんな中、昨年8月に兵庫県多可町からSL(C12型)を譲り受けた。圧縮空気を使って若桜駅構内の専用レールを走らせると、転車台とともに人気を呼んだ。「昭和初めにタイムスリップできる鉄道に」と、75年ごろに取り壊された機関庫の復元計画も浮上した。
 機関庫は木造平屋約115平方メートル。長さ11・3メートル、高さ3・9メートルのSLがすっぽり入る大きさで、開業当時に若桜駅に建てられた。石炭積み作業員の休憩室とみられる部屋もあり、コンクリートの基礎跡や当時の写真を参考に「若桜駅SL保存会」(藤原源市会長)が復元を進めた。費用約400万円はSL移転時に集めた寄付金などで賄った。
 一方、県教委は今年2月、駅舎やホーム、橋など23件を国の登録有形文化財に申請。建て替えができなかったことで、「建築後、50年以上」という基準をクリアした。
 国は今秋にも地方鉄道への支援制度を創設する方針。慢性赤字から脱却できる望みも出ており、同鉄道の川戸稔功(としのり)専務は「観光客が半年で1300人も来てくれた。今年が勝負の年です」と話している。【小島健志】

ユーザー:mainichi
再生時間:00:02:58
投稿日時:08/10/25 21:31
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タグ: SL  鉄道  鳥取  若桜  体験  小島健志  鳥取支局 

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