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八重西神楽団「奥州安達ヶ原の鬼女」
時は平安時代。都においてある姫様に仕える岩手(いわて)という老婆がおりました。その姫が重い病にかかってしまい、岩手は姫の病を治すため旅に出ます。そして妊婦の生肝(いきぎも)が特効薬と知り、奥州の安達ヶ原にこもるのでした。そして岩手の念願が叶い、道に迷った妊婦が岩手の館を訪れます。岩手は一夜の宿を貸し、寝静まったところを襲い掛かってついにその妊婦を殺(あや)めます。ところが、妊婦が持っていたお守りには「恋衣(こいぎぬ)」と記してあり、これを見た岩手は愕然とします。「恋衣」とは、昔、里に残してきた我が娘だったのです。我が娘を殺してしまった岩手は、狂乱のあまり鬼女と成り果て、安達ヶ原を通る旅人を次々と襲うようになったのです。   

 その後、阿闍梨祐慶(あじゃりゆうけい)という山伏が、剛力を連れて安達ヶ原を訪れ、岩手の館へ一夜の宿を求めます。岩手に何か暗い過去があることを見抜いた阿闍梨は、一晩かけて祈祷をすると告げます。岩手はようやく罪を悔い改める時が来たと喜び、自ら祈祷に必要な薪(たきぎ)を集めに山へと向かいます。岩手が出かけたすきに、剛力は「見るな」と言われた奥の一間をのぞいてしまいます。そこには岩手がこれまで取り食らった旅人の残骸が積み重なっていました。これを知った岩手は怒り狂い、剛力を殺して阿闍梨にも襲い掛かります。しかし阿闍梨の経によって、ついに岩手は成仏するのでした。

ユーザー:郷之崎神楽団
再生時間:00:39:36
投稿日時:11/07/19 18:36
カテゴリ:地域 
タグ: 神楽 

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